ものを大切にする山形県

 以前、山形市のお客様から、スキーウェアをクリーニングに出したら、全体にいたんで着られなくなったという苦情をいただきました。早速お預かりして製品に付いている製造番号などからメーカーを調べ、確認したところ、なんと20年前に製造された品であることがわかりました。

 クリーニングで何らかの賠償が生じる場合には、全ク連が定めたクリーニング事故賠償基準というものがあり、それにしたがって賠償金額が決まります。しかし、製造されてからあまりにも時間が過ぎていると、賠償にならないものもあります。事故賠償基準では、衣料品には種類によってそれぞれ使用年数が決められており、時間の経過によって賠償額が決まります。どんなものでも時間が過ぎるともろくなったり、劣化します。これを経時劣化といいますが、衣料品もまたしかりです。

 ただ、こういうことは山形県では結構あります。山形県の方々は衣料品をいつまでも長く着用されているのだなとおもいます。たいへんもうしわけないのですが、時間があまりにも経過した衣料品は賠償することはできません。あしからずご了承ください。

 しかしながら、現在はSDGsの時代であり、衣料品を長く着用すること自体は時代に合った、大変素晴らしいことであると思います。ものを大切にし、長く着用するのはいいことです。

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