花火大会中止・・・

花火大会中止・・・

 私は福島県須賀川市に住んでいます。この街では毎年夏になると、大きな花火大会が開かれてきました。このブログでも以前紹介しましたが、本当に驚くほど多くの人が集まる催しです。普段は比較的静かな地方都市である須賀川市が、その日ばかりは別世界のようになります。道路は人で埋まり、遠方から来た車で街は混雑し、夜空には次々と大輪の花火が咲く。子供達は歓声を上げ、大人達も空を見上げながら夏を感じる。須賀川の夏を象徴する風景でした。

 須賀川市といえば、日本一ともいわれる牡丹園、そしてゴジラやウルトラマンを生み出した「特撮の神様」 円谷英二 の故郷として知られています。しかし、地元の人間にとっては、「花火の街」という印象も非常に強いのではないかと思います。夏になれば花火大会があり、あの音を聞くと「ああ、今年も夏が来たな」と感じる。地域の記憶というのは、こういう行事によって作られているのだと思います。

 ところが、その花火大会が今年、中止になってしまいました。理由は予算不足です。物価高騰、人件費上昇、警備費の増加、さまざまな問題が重なり、継続が難しくなったとのことでした。そして今後は毎年開催ではなく、「二年に一度」という形になっていくそうです。

 もちろん、事情は理解できます。無理をして赤字を積み重ねれば、結局はもっと大きな問題になります。ですから、これは誰かを責めれば済む話ではありません。現実の問題として受け止めるしかないのでしょう。しかし、長年続いてきた行事が途切れるというのは、やはり寂しいものです。

 花火大会というのは、単なる娯楽ではありません。地域の人々が集まり、「この街に住んでいる」という一体感を感じる機会でもあります。子供の頃に見た花火の記憶は、大人になっても残るものです。帰省した人が昔を懐かしみ、若い世代が新しい思い出を作る。そうした積み重ねが、地域文化を形作っているのだと思います。

 しかし、今、日本全国でこうした出来事が増えています。少子化、高齢化、人口減少。地方都市は非常に厳しい状況に置かれています。かつては当たり前に存在していた店や企業、行事が、静かに姿を消し始めています。

 有限会社キューピットの本社がある置賜地方も例外ではありません。中心都市である米沢市でも、地域を代表するスーパーマーケットだった「キムラ」が営業を終了し(大ファンだったので残念!)、長い歴史を持つ米沢タクシーも同様の状況となりました。昔から地域を支えてきた企業が消えていく姿を見ると、時代の変化の厳しさを感じずにはいられません。

 さらに、山形県の人口はついに100万人を下回りました。これは単なる数字の問題ではありません。人口が減るということは、働く人も減り、消費する人も減り、地域を支える力そのものが小さくなっていくということです。イベントを維持するのも難しくなり、公共交通も縮小し、商店街も静かになっていく。地方で暮らしていると、その変化を肌で感じます。