朝ドラに斎藤茂吉
朝ドラに斎藤茂吉

二年後のNHK朝ドラの主人公に、山形県上山市ゆかりの歌人・精神科医、斎藤茂吉が取り上げられることが発表されました。これは大きな話題ですね。
朝ドラの舞台になると、多くの観光客が訪れ、地域経済への波及効果も期待できます。上山市の皆さんにとっては大変うれしいニュースではないでしょうか。
実は、私の住む福島県須賀川市でも、地元出身の「特撮の神様」円谷英二を朝ドラの主人公にしてもらおうという運動が行われています。そのため、今回の発表には特に関心を持っていました。
それはさておき、上山市には斎藤茂吉記念館があります。私も訪れたことがありますが、大変立派な施設でした。茂吉の生涯や業績、人柄までよく分かる内容となっており、非常に見応えのある記念館です。
ニュースでは、吉村美栄子知事も喜びのコメントを発表していました。しかし、その一方で「ちょこっと心配」という意味深な発言もしていたのが印象的でした。
斎藤茂吉は、日本を代表する歌人であり精神科医でもあります。大正から昭和前期にかけて活躍し、短歌結社「アララギ」の中心人物として知られています。また、日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者と、数々の栄誉に輝いた人物でもあります。
精神科医としては青山脳病院の院長を務めました。長男は精神科医で随筆家の斎藤茂太、次男は精神科医・小説家の北杜夫、孫は随筆家の斎藤由香と、まさに文化人一家です。
一方で、その人生は決して順風満帆ではありませんでした。夫人とは価値観の違いから関係がうまくいかず、別居中に歌会で知り合った女性と深い仲になったことも知られています。そして、茂吉の死後、その女性に宛てた数多くのラブレターが公表され、大きな話題となりました。記念館では、このような人間味あふれる一面についても紹介されています。
また、茂吉は幼い頃から夜尿症に悩み、中学生になる頃まで続いたといわれています。さらに、頻繁な便意にも苦しめられていたそうです。戦時中の疎開生活では、借りたバケツをトイレ代わりに使い、「極楽」と名付けていたという逸話も残っています。そして使用後には「洗えば大丈夫」と言って、そのバケツに野菜などを入れ、周囲を驚かせたそうです。
こうしたエピソードを知ると、知事が「ちょこっと心配」と語った理由も何となく分かる気がします。偉大な文化人でありながら、どこか人間くさく、個性的な人物だったのでしょう。
いずれにしても、どのような朝ドラになるのか今から楽しみです。放送まではまだ時間がありますが、これを機に改めて斎藤茂吉について学んでみるのも面白いかもしれません。