カメムシの多い年は雪が多い?
カメムシの多い年は雪が多い?
雪国の冬を占う小さな予言者

先日、知り合いから「今年はカメムシが多いから、冬には大雪になるぞ」と言われました。
昔から「カメムシの多い年は雪が多い」という言い伝えがあります。もちろん科学的な根拠があるわけではないようですが、そう言われてみると、なんとなく当たっているような気もします。
カメムシに天気予報ができるとは思えませんが、もし本当に冬の積雪量を予知しているのだとしたら、気象庁も顔負けです。ただ、あの独特の臭いさえなければ、もう少しありがたがられる虫なのかもしれません。
さて、私が山形の会社に来るようになってから、特に雪が多かったのは2021年、2022年、そして2024年あたりだったように思います。
中でも2021年、2022年の雪はすさまじく、「さすがは雪国だなあ」と感心するばかりでした。道路の両側には人の背丈を超えるような雪の壁ができ、車を運転するのも一苦労。こうなると、夜にちょっと飲みに出かけるのも命がけです。酒を飲む前に、まず無事に帰ってこられるかどうかを心配しなければなりません。
私はもともと福島県の須賀川に住んでいますから、米沢の豪雪を見ると、その壮大な景色に圧倒されます。観光客なら「すごい雪ですねえ」と喜んでいれば済みますが、そこで暮らす人たちはそうはいきません。
朝起きれば雪かき、仕事から帰ればまた雪かき。ようやく片づけたと思ったら、翌朝には元どおり。まるで賽の河原の石積みです。雪国の人たちの苦労は、雪の少ない地域で暮らしているとなかなか実感できないものです。
私は以前、会津に住んでいたことがあります。昔の会津も相当な豪雪地帯で、冬になると毎日のように雪が降っていた記憶があります。
ところが近年は、以前ほど雪が降らなくなりました。それだけに、久しぶりに大雪に見舞われた際には、除雪が追いつかず、大変な混乱になりました。
普段なら15分で通れる道に2時間もかかったとか、収集車が動けずゴミの収集もできなくなったとか、そんな話があちこちから聞こえてきました。
雪というのは、降らなければ降らないで水不足などが心配になりますが、降りすぎると今度は生活そのものが成り立たなくなります。まったく、ほどほどというものを知らないのでしょうか。
その点、米沢の除雪体制にはいつも感心させられます。
まだ真っ暗な午前4時頃から、大きな除雪車が道路を走り回り、私たちが出勤する頃には車が通れるようになっています。あれだけの雪が降っても、毎朝当たり前のように道路が使えるのですから、たいしたものです。
もちろん、これは当たり前のことではありません。私たちが暖かい布団の中で眠っている間に、寒さと雪の中で働いてくれている人たちがいるからこそ、雪国の暮らしが成り立っているのです。
冬の米沢を訪れるたびに、そんな人たちへの感謝の気持ちを新たにします。
さて、今年の冬はどうなるのでしょうか。
カメムシの予報が外れてくれることを祈るばかりですが、もし本当に大雪になったら、来年からはカメムシを見る目が少し変わるかもしれません。
もっとも、だからといって家の中に入ってきたカメムシを歓迎する気には、やっぱりなれませんね。